指定時間内にアクセスの無いHDDをスピンダウンし、消費電力を削減する。

テスト環境
システム POWER MASTER Server S937
OS CentOS 5.6 X86_64
HDD 8 x HGST HDS723020BLA642(AHCIモード)
  • sda -- OSインストールドライブ
  • sdb -- データドライブ
  • sdc -- データドライブ
  • sdd -- データドライブ
  • sde -- データドライブ
  • sdf -- データドライブ
  • sdg -- データドライブ
  • sdh -- データドライブ

1: hdparmによるHDDのスピンダウン

# /sbin/hdparm -S [ 時間 ] [ デバイス ]
[ 時間 ]
1~240 1 = 5秒 5秒~20分
241~251 1 = 30分 30分~5.5時間

例:/dev/sdbに10分間アクセスが無い場合standbyモード(スピンダウン)に移行する場合

# /sbin/hdparm -S 120 /dev/sdb

2: rc.localの編集

この設定はシステムをリブートすると解除されるので、起動時に再設定するよう/etc/rc.localにコマンドを記載する。

rc.local記載例:

/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdb
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdc
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdd
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sde
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdf
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdg
/sbin/hdparm -S 120 /dev/sdh

3: smartd.confを編集

smartdによる定期ディスクチェックでstandbyモード(スピンダウン)が解除されてしまうので、/etc/smartd.confを編集してstandbyモードのデバイスに対してチェックを行なわないよう設定する。

smartd.conf記載例:
/dev/sdbがstandbyモードの場合ディスクチェックしない + 毎日午前1時にショートセルフテストを行うよう設定する場合。

/dev/sdb -H -m root -n standby,q -s S/../.././01

-H SMART情報をチェックしてエラーがある場合syslogに記録する
-m root rootにエラー通知メールを送信する
-n standby,q standbyモードのデバイスに対してチェックを行わない
-s S/../.././01 毎日午前1時にショートセルフテストを行う
-s T/MM/DD/d/HH
  • T ---> セルフテストのタイプ
    • L = ロングセルフテスト
    • S = ショートセルフテスト
  • MM ---> 月 (01 = 1月 ~ 12 = 12月)
  • DD ---> 日 (01 = 1日 ~ 31 = 31日)
  • d ---> 曜日 (1 = 月曜日 ~ 7 = 日曜日)
  • HH ---> 時間 (00 = 0時 ~ 23 = 23時)
例:
  • -s L/../../7/04
    毎週日曜日の4時にロングセルフテストを行う
  • -s L/../(01|15)/./22
    毎月1日と15日の22時にロングセルフテストを行う

4: テスト結果

状態 消費電力(VA)
HDDアイドル 87 VA
HDD負荷 93 VA
HDD Spin Down(7台) 47 VA